そば処「なめとこ山」観光地によくある「それ」ではなかった

花巻市 なめとこ山

東北新幹線の「新花巻駅」周辺にある、宮沢賢治にちなんだ施設が集まるエリアに行ってきた。そこに蕎麦屋があるのは知っていたが、観光地によくあるこだわりの無い蕎麦屋と思い、入ったことが無い。何事も先入観を持って決めつけては損をすると思いお邪魔した。

 

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そば処「なめとこ山」

新花巻駅からだと、歩いても20分ぐらいのところにある。この周辺には宮沢賢治記念館をはじめ、花巻市博物館や宮沢賢治童話村、宮沢賢治イーハトーブ館など宮沢賢治と花巻にまつわる施設が集まっている。新渡戸稲造の記念館も近い。

手つかずの自然だと普段着では危険もあり、不快で立ち入ろうとは思わないが、人の手で整備されている自然なので、居心地が良い。

子供が小さいころは連れても来たが、最近は施設その自体を利用することはなく、専ら自然の写真を撮りに来る場所としてよく来る場所となっている。

そんな場所に「なめとこ山」と言うそば屋がある。

有るというだけで、どうせ観光地の「それ」だろうとの思い込みで、気にもしていなかった。この日もそんな感じだった。

でも、そば屋めぐりのブログを書いておきながら、食べた事が無いとなるとそれはそれで納得がいかない。ちょっと違うなと思ったら記事にしなければよい。と、半ばあきらめモードで入店させていただいた。

 

店内は外観同様に古民家風だ。しかし、どこか文学的と言うのか古民家のそば屋とは空気が違う。

そしてこのそば屋は、なめとこ山の店主「小十郎」と、蕎麦打ちの「熊」との固い絆で営まれている。らしい。

店員さんも、落ち着いた口調とたちふるまいが良い。表現力に乏しくて申し訳ないが「物語の世界」に入ったようだ。

さてさて、注文は多いのだろうか。

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・・・違った。ここは「なめとこ山の熊」だった。

 

メニューを見ると、あった!

好物の納豆おろし蕎麦。普通のそば屋だと納豆おろしはぶっかけだが、ここはもりそばが出てきた。もりそば好きにはむしろこっちの方がウエルカム。

つゆで割った納豆おろしが、そばに多くからんでより強く納豆おろしを味わえる。

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そばは繊細な味の蕎麦だ。

最近、風味の強い山形の蕎麦ばかりだべていたから、余計に繊細な味に感じた。

 

天ぷらも頂きます。

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コロモ少なめであら塩が掛けてあり、素材を楽しめる天ぷらになっています。

 

なんといっても、居心地が良い。

他の店では味わうことのできない、特別な時間が流れているようだ。

 

ここで使われているそば粉は、石臼挽きの自家製そば粉らしく、きちんとこだわりがあったのだ。やはり、観光地だからと言って諦めて入らないでいたら損をしていた。

そして、電話予約するとそのそば粉を挽きたての状態で販売してくれるという。いつか自分も蕎麦を打ってみたいと思っているので、その時はお世話になろう。

近くでいいそば屋を見つけた。

また来ます。ごちそうさまでした。

 

ところで、「なめとこ山の熊」って理不尽な世の中と、自分の置かれた立場の話で、熊との因果関係が書かれた童話だったっけ。

あれ、ちょっと難しいですよね。小十郎と熊との因果関係は理解できるけど、犬はずっと生きていたのかな。と、久々に「なめとこ山の熊」を思い出してみた。

 

以上、ちょっと文学にかぶれて「カムパネルラ!」と意味なく叫ぶ奥野路頼(@MitchiOkuno)でした。

どんとはれ

 

地図

営業時間 11:00~売り切れ御免

定休日 火、水(臨時休あり)

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