D500には内臓フラッシュがないので、購入しておいたニコンのスピードライトSB-500。これをD7200(追記:D750,D810も可)と組み合わせると、ワイヤレスでフラッシュが簡単に使えてしまう。その設定と方法です。型式が紛らわしいのでご注意ください。
アドバンストワイヤレスライティング
ニコンのフラッシュ(ストロボ)は外付けの場合「スピードライト」と言います。冒頭の通りD500には内臓のフラッシュがありません。そこで購入しておいたSB-500。
登場時期も2014年秋のモデルで、最近の機能が詰まっています。
SB-500
他にも、ニコン純正だとフラッグシップモデルの「SB-5000」をはじめ、「SB-700」「SB-300」があり、接写用の「SB-R200」など、その他のキットと組み合わせて色々な補助光撮影が出来る様です。
その中から「SB-500」を選んだ理由は、第一に何と言っても価格です。その次に、カメラ本体から離してワイヤレスでおしゃれなライティングができるからです。そしてD500と同じ様な型式に、なんとなくD500専用の様な気がしたからです(気のせいでした)。
一眼レフ用のエントリーモデルであるSB-300はリモートコードを使えばカメラ本体から離れたところで補助光を使えますが、スマートではないし、そのたびにセットするもの面倒だと思いました。コード長も1.5mなので制限があります。
TTL調光コードSC-28
既にスピードライトを持っていいるのならばこの選択はありですが、初めてのスピードライトの購入でしたので、ワイヤレスモデルの一番安い純正品という事で、「SB-500」を購入しました。
ここで、勘違いしない様に一言付け加えておきます。
一眼レフカメラD500でワイヤレスライティングするには、これ一台では出来ません(でした)。
ちなみにD500でワイヤレスライティングするには先ほどの「TTL調光コード」か「ワイヤレススピードライトコマンダーSU-800」が必要です。こちらは光制御となります。
そして、D500真骨頂のライティングシステムは、ワイヤレスリモートコントローラー WR-R10を使った、SB-5000を最大18台をコントロールするライティングです。電波制御するので隠れた場所に設置することも可能になります。
そういった複数のスピードライトをコントロールする事も可能で、ニコンでは「アドバンストワイヤレスライティング」と呼んでいます。
ライティングの「ラ」の字も知らない僕には、到達できないであろう世界なので、「へ~、そうなんだ」ぐらいの知識としておきます。
ですので、D500とSB-500(型式が紛らわしい)の組み合わせは、普通にホットシューに乗っけての単独ライティングのみ可能となります。
(写真はD7200)
それでもi-TTL調光でのきめ細かい自動撮影や、バウンス撮影は出来る様になるので、撮影に幅が出てきます。
ただ、SB-500がSB-5000(これまた型式が紛らわしい)より優れているのは、SB-500はマスターフラッシュとして機能するので、SB-500を2台用意すれば対応機種に限りワイヤレスライティングが可能になります。
例えばエントリー機の位置づけである一眼レフカメラD5500の場合、スピードライトSB-500をホットシューに取付て、もう一台のSB-500をワイヤレスで発行させることが出来ます。
SB-500をホットシューに取り付けると「メニュー」に設定画面が現れます。
この方法だと、D500でも同様に複数台のライティングが可能です。高級コンデジでも出来ます。対応機種はご確認ください。
それに対し上級機のスピードライトSB-5000はマスターになれないので2台用意してもワイヤレスライティングは組めません。あくまでもリモートコントローラーと組み合わせる必要があります。ご注意ください。
D7200との組み合わせ
D7200とSB-500を組み合わせると、D7200内臓のフラッシュがマスターフラッシュとして機能するので、カメラの設定画面でリモートコマンダーモード(CMD)を設定すればワイヤレスライティングが可能となります。
D5500の内臓フラッシュはその機能が無いので、先ほどの2台体制になります。
今回はお手軽にワイヤレスライティングが出来るD7200での設定を説明します。
先ずは本体の設定です。
今回から、助手として手伝ってくれる「赤ベコ」です。名前はまだない。
よろしく!
SB-500の概要
SB-500にはスピードライトが自立するように三脚ネジ付きのスタンドが付属してきます。そのほか、ソフトケースも付属しています。電源は単三電池2本ですので、バッテリーが無くなっても国内であれば困ることは少ないと思います。
バウンス撮影が出来る事は当たり前ですが、天井バウンスはもとより、左右に180度回転するので壁バウンス?も出来ます。
「赤ベコ」が視線を送るスピードライトの裏面にはボタンがあり、右下のボタンを押しながら(押している間ロックが解除されます)ダイヤルをOFFからAまたはBに合わせます。
A、Bは複数台ある場合、グループ分けする為、または他のカメラとの干渉を防ぐためですので、1灯でのワイヤレスライティングでは、カメラとスピードライトのグループ設定を同一にすれば良いので、好きな方で構いません。
また、通常のカメラ本体に付けて使う場合は「稲光マーク」に合わせて使います。
設定はカスタムメニューから入ります。
e3:内臓フラッシュ発光を選択します。
ちなみにD5500の場合はホットシューにSB-500を取り付けると、「外付けフラッシュ発光」に変わり以下の選択メニューが現れます。
コマンダーモードを選択します。
今回は内臓フラッシュをOFFしました。OFFと言っても完全に発光しないわけではありません。
そして「Aグループ」「Bグループ」の内、先ほどスピードライトSB-500を設定した方を選択し、発行モードを選択します。今回はAグループに設定したので、Aグループの発行モードを「TTL」にして、補正量はとりあえずそのままにしました。この辺は必要な設定に変更してください。
チャンネルは1~4まであります。
SB-500は「チャンネル3」と決まっていますので、個体差など無くSB-500は「3」を選択します。
ちなみに複数台ある場合はAグループとBグルーブと分けて、それぞれ補正量をきめて、同時に何台でも発光させることが出来ます。台数に制限は無いようです。
実際に撮影してみました
作例です。
モデル協力はアシスタントの「赤ベコ」です。
NIKON D7200 (40mm, f/9, 1/250 sec, ISO200)D7200内臓フラッシュのみで撮影しました。
Mac5K27インチモデルの前にSB-500を置いて「赤ベコ」の斜め後ろから発光させました。
NIKON D7200 (40mm, f/9, 1/250 sec, ISO200)こんな感じです。
すると、うまく後ろからライトアップされています。
NIKON D7200 (40mm, f/9, 1/250 sec, ISO200)
ちなみにD7200の本体内蔵フラッシュはOFFですが、完全に光らないわけではないので、内臓フラッシュを手で覆って撮影したのが、下の写真です。
NIKON D7200 (40mm, f/9, 1/250 sec, ISO200)
ニコンではこれと同じ効果のある、こんなものも用意されています。
これをホットシューに取付て、内臓フラッシュの光を遮ります。
机のすぐ右側は白い壁なので、レフ版の効果があったらしく、フラッシュを覆ってもこれぐらい表現出来てしまいまいたが、違いは分かると思います。
逆に、レフ版を使えば後方からの1灯ライティングでも雰囲気が出せるという写真になったのではないでしょうか。ポートレイトで髪とかの逆光写真は綺麗ですよね。
実験としては完成度が低いですが、伝わると思いますので、これで良しとします。
ちなみに正面中央の横長のもう一つある発光部は常時点灯するので、動画撮影や、写真の場合は点灯させておいてライティング状態を確認しながら撮影できます。
これを僕がどう使えるのか分からないけど、D7200では「SB-500」1灯でお手軽にワイヤレスライティングが出来たという情報でした。
以上、型式が紛らわしいので読みにくいだろうなぁと思いながら書いた、奥野路頼(@michinoku.oku)でした。
どんとはれ