千三百年以前からの歴史をもち、坂上田村麿、藤原一族、物部氏、安俵小原氏、南部藩主等の崇敬が厚く領域の中心的祈願所であったにもかかわらず、あまり有名ではない神社でした(私が無知なだけですが)。しかし、拝殿の飾り彫りは、当時の宮大工たちの意気込みが伝わってくるほどの迫力。
奥州藤原一族も崇敬したのに知名度が低い?
そば房「かみや」さんを出た後、助手席の迷ナビゲーターのカミさんが、腹ごなしにドライブの行き先を検索し始めた。
ヒットしたのは、東和町の「丹内山神社」。
樹齢2000年の杉の木があるというので「いってみんべ」と車を走らせた。
東和インターを出て5分も走ると道路から百数十メートルぐらい離れたところに大きくて赤い立派な鳥居がポツリと立っていた。
向かっている「丹内山神社」のほうを向いているようなので、関係がありそうだ。
ナビの言う通り進んでいくと、石の鳥居が出てきたが、ここから歩いていくのは体力的にも見た目にも不安なのでもう少し先へ車を進ませた。
すると、高さ4~5mぐらいの大きな「丹内山神社」と書かれた案内坂があり、有名な観光地にあるレベルの大きさに多少不安は払しょくされたが、向かう先は山道で細い。
そば屋さんを出発して、およそ40分。小さいが綺麗なトイレのある駐車場があり、すごくホッとした。
いつも思うのだが、こういった寺社仏閣は見晴らしがいい場所にあるので、昔の偉い人達はここから町(村?集落?)を見守っていたのかと思うと、ほんの少し武将やその当時の国を治めていた人になった気分になる。
本来は、通り過ぎてきた先ほどの石の鳥居から階段を上るのが正しいようだ。と考えるとその前の大きな鳥居から続いているのでしょうか?
案内板によると境内は「上段「中段」「下段」と3つのエリアに分かれているようだ。
境内 下段
駐車場から境内に向かうと目的の樹齢2000年以上といわれる木の根っこが早々に出迎えてくれる。
???「根っこ?」
大正二年に焼けてしまったようです。
階段を上り進むと、ここまでの雰囲気とちょっと変わります。
NIKON D7200 (17mm, f/4, 1/125 sec, ISO100)
(2016/10 追加写真)
田舎のちょっとした神社かと思って来たら、広くはないが何かきちんとしている印象です。
空気が良いです。
写真左側のお堂には藤原氏から寄進された「十一面観音」が収められているようです。
また、何カ所かに説明めいた小さな看板があります。
境内には七不思議があるようです。
ここには大きな銀杏がありその落ち葉は強風でも境内から出ないとか、どんなに日照りでも枯れない手水場とかいろいろありました。
帰るまでには、七つ全部探しました。
いたるところで、藤原氏の文字が有り平泉とゆかりが深い事が分かります。
それなのに、なぜ知名度が低いのでしょう?
NIKON D7200 (10mm, f/5.6, 1/30 sec, ISO250)
(2016/10 追加写真)
境内 中段
先に進むと狛犬と鳥居が迎えてくれます。
その先は小さな池に擬宝珠のある小さな石橋が掛けられ、そこは平安時代の箱庭の様です。
春には池の周りに枝垂桜などの植物が咲き見ごたえのある空間になる事が想像できます。
この中段の脇の方には七不思議のひとつの肌石があり、その石の上には雪が積もらないそうです。
境内 上段
小さいが手の込んだしっかりした門をくぐると本殿です。
ビックリしたのは本殿脇の飾り彫りです。
色こそ塗っていないが、色は剥げたようで、これが漆かなんかで修繕を続けていたら「瑞宝殿」や「日光東照宮」と変わらない見栄えになるような巧みな技術なのではと思います。
NIKON D7200 (85mm, f/2.5, 1/250 sec, ISO2200)
(2016/10 追加写真)
素人目ですが。ドキッとしました。
NIKON D7200 (10mm, f/8, 1/15 sec, ISO3200)
(2016/10 追加写真)
もったいないというか、解釈を恐れずに言うと、継続した経済力の無さとか現実みたいなものを感じました。
保存するには気持も大事だけど、お金がかかる事ですからね。
上手くやれないものですかね~。
お賽銭に頼らない手段、なんかないかなぁ。
パワースポット アラハバキ大神の巨石
本堂の壁面が見事なので、誘われるように本殿の後ろの回り込むと、なんと!石の上に木が生えていました!
ほんとに本堂の裏に何があるか知らないで裏に回り込んだだけなのに、やはり本堂の壁面に誘われたようです。
壁面の彫り物はそういった誘導的な仕掛けらしい。
日光東照宮もいろんなトリックというか、技法が使われているというので、そういった技法が取り入れられているとしたらすごい宮大工だ。
北上市の黒石寺の建立にもかかわった人(未確認)?
花巻だったかな?
なんか見覚えのある宮大工の名前が刻まれていたと思う。
これも七不思議のひとつ「アラハバキ大神の巨石」と言うらしいです。
写真の左下の隙間を石に触れる事無く通る事が出来らたら願い事がかなうらしい。
また、触れても良い事はあるらしい。
しかし、こんないい場所なのに知名度が低いってどうですか?
調べれば調べる程もったいない。
NIKON D7200 (10mm, f/5.6, 1/30 sec, ISO280)
(2016/10 追加写真)
私が知らないだけかもしれないが、もう少し知名度が上がり、参拝客がもっと多く、奉仕活動に頼るだけではなく、前面にアピールしてもっと経済的にもメンテナンス出来るくらいになっても良いような歴史と建物と思うのですが・・・。
以上、みちのくのさらに奥で見つけた情報でした。
どんとはれ。